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FBI-アキトDATESS-act.01
<<<03-01>>>






<まゆか>
 ……あ。

<双葉>
 やっと戻ってきた。

<秋人>
 おう。で、そっちは何か進展あったか?

<双葉>
 それがね。どうにもこうにも……

<秋人>
(……だわな)

<双葉>
 とでも言うと思った?

<秋人>
 ? どういうこった?

<聖司>
 それがですね。ひとつ、貴重な情報が見つかりそうでして。
 丁度今ごろ、こちらへ向かっている最中だと思いますよ。

<秋人>
 情報? 向かっている? 何だそりゃ話が見えんぞ。

<優希>
 とにかく、座っていただこう。説明はそれからだ。

<秋人>
 あ、ああ。

<双葉>
 ふっふっふ。

<秋人>
(何だこの、薄ら気味悪い笑いは……)
 で、貴重な情報が向かってくるってのは、結局どういう事なんだよ?

<双葉>
 見つかったのよ。

<秋人>
 何が?

<双葉>
 流出したテスト問題。それを……

<秋人>
 盗み出した奴がか!? まさか、自首しにくるのか!? 問題解決なのか!?
(なんという、ハッピー! お役ごめんだな! 神よありがとう!)

<双葉>
 んな分けないでしょ。犯人が、そうほいほいと自首してたまるもんですか。

<秋人>
 ……ぬぐ。
(俺としては、そういう展開も“あり”だと思うんだが)
 んじゃ、何が向かってくるんだよ。

<双葉>
 ようするに。あんたがタバコを吸いに行ったすぐ後、携帯に返信が来たのよ。
 ほら、まずこのメール。

<秋人>
 ん? なになに……

『あ〜それってよひょっとしてテストの問題と関係ある?』

<秋人>
 何だこれ? ラインってやつか?

<双葉>
 そ。あたし、日曜日を全部使って、情報収集したって言ったでしょ?

<秋人>
 おお。
(言っていた……気がしなくもない)

<双葉>
 で。学校の知ってる友達みんなに、片っ端から『何か知らないか』って、連絡しまくってたのよ。

<秋人>
 お前まさか、手当たり次第にテストが流出したこと触れ回ってたんじゃねーだろな。

<双葉>
 はぁ? んな真似してるの先生に知られたら、それこそ心象最悪じゃない。
 一応、私もまゆかも。件については先生から口止めされてたんだし、情報源なんてすぐばれちゃう。
 あたしがそんな馬鹿な事すると思う?

<秋人>
(激しくそう思います)

<双葉>
 だから。『今回のテスト、何かヘンな噂とか聞かなかった?』って、そう漠然とした言い回しで聞きまわったのよ。賢いでしょ?

<秋人>
(うーん。それもどうかと思うんだが)

<双葉>
 それで、やっとよ。今さっき、この返事がきた。
 これまでずっと、何の情報も入ってこなかったから困ってたんだけど。

<秋人>
 何も? 日曜日潰して収穫ゼロ?

<双葉>
 そうよ、悪い?

<秋人>
 いや、悪くはねーけど……

<双葉>
 ほんと。なーーーーんにも。噂ばなし程度の情報なら、すぐ集まると思ってたのに。綺麗さっぱり。
 つーかさ。みんなして『何があったのか教えて?』って逆に聞いてくる始末よ。

<秋人>
(しかし、それにしても何もないとは)

<双葉>
 とかで、もう情報収集は諦めてたら、ほらこれこの通り。大逆転で大勝利だわ。
 ってゆーか、雅也ももっと早く返事よこせっつーの。

<秋人>
 まさや……クラスメイトか?

<双葉>
 残念ハズレ。今は違うクラスよ。あいつとは、1年のとき同じクラスだっただけ。

<秋人>
 ふ〜ん。

<双葉>
 んでぇ、次はこれ。すぐに返信した私のやつ。
『関係あるある。あんた何か知ってる?』
で、向こうからの返事が……
『そういや俺テスト前にヘンなの見たぜ』
と、こうきたわけよ。当然私は、こう返したわ。
『ヘンなのって、何?』
『なんつーか期末テストの問題っぽい奴』
『まじ!? どんなのだった?』
『二年の奴っぽかった』
『すぐに来い』
『なんで?』
『口答えするな。いいからこい。これは命令よ』
 と、こういう経緯なわけよ。

<秋人>
 で、今こっちに向かってると。

<双葉>
 そゆこと。

<秋人>
 ええと、雅也だっけ? そいつどんな奴なんだ?

<優希>
 二年A組、飯島 雅也。奴を一言で言い表すなら、当校きっての問題児だ。

<秋人>
(問題児。なんだこの親近感の沸く単語は……)

<双葉>
 問題児って言うか……馬鹿ね。

<聖司>
 ああ、問題児っていうより、そっちの方がしっくりきますね。

<秋人>
(凄い言われようだな。どんな奴なんだ?)

<双葉>
 何にしても。見たか私の情報源。双葉ちゃんネットワークの力。きっとこれで、大きく一歩前進できるわ。

<まゆか>
 ありがとうね、双葉ちゃん。

<双葉>
 なんのなんの、たやすい事ですよ。ほっほっほ。

<優希>
 ま。その彼が持つ情報に、どれだけの価値があるかは、これから判断することだがな。

<秋人>
 だとさ。あんまり浮かれるなって、会長様からのクギが刺さったぞ。

<双葉>
 ……うう。

<まゆか>
 あ、来たみたい。




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